日中に眠くて仕方ない?「MSLT検査」でわかること

「夜はしっかり寝てるのに、昼間にどうしても眠くなる……」
そんな悩みを抱えていませんか?
それ、もしかすると過眠症のサインかもしれません。今回は、日中の眠気を客観的に測定できる「MSLT検査(反復睡眠潜時検査)」についてお話しします。
■ MSLT検査とは?
MSLT(Multiple Sleep Latency Test)は、どれくらい早く眠ってしまうかを測る検査です。
主に「ナルコレプシー」や「特発性過眠症」といった、日中の強い眠気が症状となる疾患の診断に使われます。
■ 検査の流れ
MSLT検査は、一晩入院して行うことがほとんど。以下のような流れで進みます。
前日の夜に「PSG検査(終夜睡眠ポリグラフ)」を行い、しっかり睡眠がとれているかチェック。
翌日、朝から夕方までに5回の「昼寝テスト」を行います(約2時間おき)。
各回20分間ベッドで横になり、「どれくらい早く眠るか」と「夢(レム睡眠)に入るか」を記録します。
■ 何がわかるの?
MSLTで特に重要なのは次の2つの指標です。
平均睡眠潜時(どれだけ早く寝てしまうか)
→ 8分以下なら「過度の眠気あり」と判断されます。
SOREM(睡眠開始時レム睡眠)の有無
→ 5回のテストのうち2回以上でレム睡眠に入ると、ナルコレプシーの可能性が高くなります。
■ どんな人が受けるの?
日中に耐えられない眠気がある
電車や会議中にすぐ寝てしまう
寝ても寝ても眠気がとれない
急に眠ってしまう「居眠り発作」がある
そんな方には、MSLT検査が勧められることがあります。
■ 検査前の注意点
MSLT検査を正確に行うために、以下のことが求められる場合があります。
数日前から規則正しい生活リズムを記録(睡眠日誌の提出)
一部の薬(抗うつ薬や睡眠薬など)を中止する必要がある
前夜のPSG検査で、十分な睡眠時間が確認されること
■ 最後に
「ただの寝不足かな」と放っておきがちな日中の眠気。
でも、検査を受けてみることで、自分の睡眠の質や体の状態を見直すきっかけになるかもしれません。
当院は大阪でも数少ないMSLT検査が可能な医療機関となっております。
相談は随時受け付けておりますので以下へご連絡下さい。
医療法人松澤呼吸器クリニック
大阪市中央区西心斎橋1丁目12−11 アーバンスタイル心斎橋 2階
☎06-6120-3177