睡眠時無呼吸症候群(SAS)と高血圧の関係

皆様は会社の健康診断で高血圧を指摘された事ないでしょうか?
日本高血圧学会のガイドラインによりますと自宅で測定した上の血圧の値(収縮期血圧)が135mmHg以上、診療所や病院で測定した上の血圧の値が140mmHg以上が高血圧とされています。
高血圧の原因として塩分の取りすぎ等も考えられますが、
実は睡眠時無呼吸症候群(SAS)も高血圧と密接な関係があります。
SASは、睡眠中に繰り返し呼吸が止まることで、体にさまざまな悪影響を及ぼす病気です。特に、高血圧との関連が深く、SASを放置すると高血圧のリスクが大幅に上昇します。
SASと高血圧の関係
酸素不足による交感神経の活性化
SASでは、睡眠中に低酸素状態(酸素不足)が繰り返されるため、体はストレスを感じ、交感神経が過剰に働きます。その結果、血圧が上昇し、高血圧を引き起こします。
レニン・アンジオテンシン系の活性化
低酸素状態が続くと、血圧を調整するホルモン系(レニン・アンジオテンシン系)が過剰に働き、血管が収縮し、血圧が上がります。
睡眠の質の低下
SASによって睡眠が分断されると、深い睡眠(ノンレム睡眠)が不足し、血圧のコントロールが悪化します。本来、夜間には血圧が低下するのが正常ですが、SASの人は夜間の血圧が下がりにくくなり、高血圧のリスクが高まります。
SASを放置すると…
高血圧が治りにくくなる(特に降圧剤が効きにくい「難治性高血圧」になることがある)
脳出血や脳梗塞、心筋梗塞のリスクも増加します。
高血圧はサイレントキラー(沈黙の殺し屋)と呼ばれ、徐々に血管を傷めていくため放置する事は大変危険です。
会社の健康診断で高血圧と言われた方で、日中の眠気や睡眠時のイビキを指摘された事のある方は是非一度当院を受診してみて下さい。
もし寝ても疲れが取れない方や、日中の眠気、いびきの気になる方は日本睡眠学会指導医が診察しております当院に是非ご相談下さい。
初診は対面ですが、2回目以降のフォローアップはオンライン診療にも対応しております。
医療法人松澤呼吸器クリニック
大阪市中央区西心斎橋1丁目12−11 アーバンスタイル心斎橋 2階
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