CPAPとは、どのような治療ですか?

CPAP(シーパップ)は、鼻に当てたマスクから空気を送り込み、眠っている間にのどの気道がふさがらないようにする治療です。睡眠時無呼吸症候群の治療の中心となる方法で、現在もっとも広く行われています。

CPAPとは 持続陽圧呼吸療法(Continuous Positive Airway Pressure)の略です。送られた空気が、内側から気道を押し広げる「空気の支え」の役割をします。お薬や手術ではなく、毎晩装着して使い続ける治療です。使用をやめれば、気道は元の状態に戻ります。

機器本体、空気を送るチューブ、鼻に当てるマスクの3つで構成されます。本体は枕元に置ける大きさで、作動音は静かなものになっています。

どのような変化が期待できますか?

装着したその晩から、いびきが止まり、無呼吸が起きなくなる方が多くいらっしゃいます。眠りが分断されなくなることで、次のような変化を感じられる方がいらっしゃいます。

  • 朝の目覚めが楽になった
  • 日中の眠気が軽くなった
  • 夜中にトイレへ起きる回数が減った
  • 起床時の頭痛や口の渇きが軽くなった
  • ご家族がいびきで起こされなくなった

ただし、感じ方には個人差があります。すぐに変化を実感される方もいれば、数週間かけて少しずつ楽になる方もいらっしゃいます。装着に慣れるまでのあいだ、かえって眠りにくく感じる時期がある方もおられます。

また、睡眠時無呼吸症候群は高血圧・不整脈・心疾患・脳血管障害・糖尿病との関連が報告されており、治療によってこれらの負担が軽くなることが期待されています。ただし、すべての方に同じ効果があるわけではありません。

どのように始めますか?

検査で重症度を確かめたうえで、治療の方法をご相談します。CPAPを行うことになった場合、治療は外来で開始します。入院していただく必要はありません。

送る空気の強さもマスクの形も、人によって適したものが異なります。開始したあとは、月1回の受診の際に機器に記録されたデータを確認しながら、圧やマスクを調整していきます。合わないと感じたときは、次の受診を待たずにご相談ください。

他の医療機関からご紹介の方へ 検査のみのご依頼でお越しの場合は、当院で結果をご説明したうえでご紹介元へご報告し、CPAPの導入はご紹介元の医療機関でお願いしています。どちらで治療を続けるかは、結果をご説明する際にご相談します。

毎日の使い方と、お手入れを教えてください

使い方は、眠る前にマスクを装着して電源を入れるだけです。朝起きたら外して電源を切ります。特別な操作は必要ありません。

衛生を保つため、お手入れは次の頻度で行ってください。

頻度行うことポイント
毎日マスクのクッション部分を拭く/加湿器の水を入れ替える皮脂が残るとマスクが滑り、空気が漏れやすくなります
週に1回マスク・チューブを中性洗剤で洗い、よく乾かす完全に乾いてから使用してください
月に1回フィルターの確認と清掃/交換目詰まりすると風量が落ちます
定期的にマスクのクッション・ヘッドギアの交換劣化すると空気漏れの原因になります。受診時にご相談ください

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加湿器の水は、原則として精製水または水道水のどちらを使うかが機種によって定められています。取扱説明書をご確認いただくか、受診の際にお尋ねください。

通院はどのくらい必要ですか?

当院では、CPAP治療中の方に原則として月に1回の定期受診をお願いしています。健康保険で治療を続けるためであると同時に、治療がうまくいっているかを確認するためでもあります。

受診の際には、機器に記録されたデータを一緒に確認します。

  • 使用できていた時間 1日あたり何時間装着できているか
  • 治療中のAHI CPAPを使った状態で、無呼吸がどこまで抑えられているか
  • 空気の漏れ(リーク) マスクが合っているかどうかの目安になります

数字を見ながら調整できるのが、この治療の特徴です。うまくいっていない場合、圧の設定やマスクの種類を変えることで改善することが少なくありません。データの読み方は「CPAPのデータの見方」のページでご説明しています。

ご予約は、月の初めから半ばがおすすめです 毎月末はCPAP治療中の方のご受診が集中し、ご予約が取りにくく、待ち時間も長くなっています。月の初めから半ばでのご受診にご協力をお願いいたします。

使いにくいと感じたら、どうすればよいですか?

使い始めてしばらくは、慣れるまでに時間がかかる方もいらっしゃいます。よくあるお悩みと、考えられる対応は次のとおりです。

息を吐きにくい・苦しい

圧が強すぎる可能性があります。設定の見直しや、呼気時に圧を下げる機能の調整で改善することがあります。

マスクから空気が漏れる

サイズや形が合っていない、ヘッドギアが緩んでいる、クッションが劣化しているなどが考えられます。

口が開いてしまう

鼻から送った空気が口から抜けてしまいます。マスクの種類の変更や、鼻づまりの治療で改善することがあります。

口やのどが乾く

加湿器の設定を上げる、口が開いていないかを確認する、といった対応があります。

チューブに水がたまる

気温が下がる時期に起こりやすい現象です。加湿の設定やチューブの保温で軽くなります。

鼻がつまって使えない

鼻の治療が必要な場合があります。耳鼻咽喉科と連携して対応します。

いずれも、やめてしまう前にご相談ください。次の受診を待たなくても構いません。多くの場合、設定やマスクの変更で改善できます。原因別のくわしい対処法は「CPAPが続かない方へ」のページにまとめています。

いつまで続けるのですか?

CPAPは、使っている間だけ気道が開く治療です。使用をやめれば、無呼吸は元に戻ります。そのため、原則として治療が必要な状態が続くあいだは使い続けていただくことになります。

一方で、体重が大きく減った場合や、鼻の治療によって気道の状態が変わった場合など、治療の内容を見直す方もいらっしゃいます。その場合はあらためて検査を行い、状態を確かめたうえで判断します。定期受診のなかで、その都度ご相談ください。

CPAP治療を続けていただくために

  • 毎晩、眠っている間ずっと装着することが基本です
  • 健康保険で治療を続けるには、原則として月1回の受診が必要です
  • お手入れを続けることが、空気漏れと故障を防ぎます
  • 困ったときは、次の受診を待たずにご相談ください
  • 飲酒・体重の増加は無呼吸を悪化させます。生活習慣の見直しもあわせて

CPAP治療中の方の再診予約は、WEB予約または専用のお電話(050-5840-2209)で24時間受け付けています。